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先日、ギレルモ・デル・トロ監督がフォックス・サーチライトとのタイトル未定の新作を優先にし、11月にも撮影に入る予定だった『パシフィック・リム2』の公開延期が報じられたばかりだが、その状況はかなり深刻なものであることが判明した。延期どころか製作中止の危機に追い込まれているというのだ。
『パシフィック・リム2』の製作を進めていたレジェンダリー・ピクチャーズは2005年から2013年までワーナーと共同で製作してきたが、作品の権利関係を巡って対立し、契約満了に伴い8年の関係にピリオドを打った。その後、新たな提携先としてユニバーサルと5年間契約。しかし、レジェンダリーが『コング:スカル・アイランド』の製作をユニバーサルからワーナーへ変えたことから、以前から不和な噂が囁かれていたユニバーサルとレジェンダリーとの亀裂が決定的なものになったという。
レジェンダリーがワーナーと製作した『GODZILLA』はワーナーが権利を所有しているため、ユニバーサルには移らず、夢の映画『キングコングVSゴジラ』を実現させるためにはワーナーで製作したほうがメリットがあるとレジェンダリーが判断したようだが、それに怒ったユニバーサルが『パシフィック・リム』の続編の製作中止を決めたと伝えられている。そもそも前作が2億ドル以上のビッグバジェットなのに対して世界興収は4億1100万ドルしか稼いでおらず、それほどヒットしているわけでもないのもユニバーサルが続編製作を躊躇した原因の1つだと言われている。
ユニバーサルがレジェンダリーの配給提携先となってからは、ワーナー時代のようなヒット作に恵まれず(世界的に大ヒットした『ジュラシック・ワールド』があるが、これはレジェンダリー主導の製作ではない)、またギレルモ・デル・トロの新作『クリムゾン・ピーク』でも製作費捻出を巡って対立したと報じられている。
製作中止ではなく無期延期という報道もあるが、レジェンダリー、ユニバーサル双方からの公式発表はまだない。しかし、まるで子供のケンカのような事情に振り回されて一番迷惑しているのはギレルモ・デル・トロ本人と、『パシフィック・リム2』を待っている世界中のファンなんだよね。『パシリム』ファンのためにも関係を修復してほしいもんです。今後の続報を待ちましょう。